2011-08-24

どうしようもない無力感に効く、シンプルすぎる薬

無力感にきく、二文字の薬「走る」

体中の血管に、ドブから汲みとった汚水を流し込んだような気持ち。

白い画用紙を尖った黒鉛筆でぐしゃぐしゃに塗りつぶしたような、軋んだ暗さ。

僕の気分を包んでいたのは、そういう黒みだった。

意味不明無力感かられて、マクドナルドで隣にいる女子高生の笑いは僕をあざけっているようにしか思えなかった。要するに、僕は軽度のうつ病になっていた。

ライフハック自己啓発も全部試した。結論からいえば、全部無駄だった。安定剤を飲めば、マシになったけど、根本的な解決じゃない。

ポジティブシンキングNLPとやらは僕の無力感をかきたてるだけだったし、

GTD生産性の高い日々を送ろうとしても、結局つみあがったタスクは僕をGTDゴミツナ缶を混ぜあわせたような、どうしようもない気持ち)にさせただけだった。

ある日、ふと思った。走ろう。気がつくと、いつもより足を高くあげて、いつもよりうでをふっていつもより早いスピードで土手を移動した。

それだけだ。要するに、走った。そしたら、汚水はどぶどぶどぶと体から抜けていった。気分がしゃんとした。りんりん、しゃらしゃらという鈴虫の音が僕を励ましてくれているような気さえした。

世界一嫌いなスポーツ世界一好きなスポーツ

僕は走るのが死ぬほど嫌いだった。ゴキブリをすりつぶしてつくったチョコムースケーキよりも吐き気がしていた。なぜかって、強制されてやっていたから。

マラソン大会部活動、体育、なんでこんな胸がきしみ、視界ぼやけ、足ゆれる、しんどいことをするのか疑問だった。

けど、今ならわかる。なぜなら、走るのが楽しいからだ。ただし、強制されなければ。強制するというのは、ものごとを嫌いにさせる一番効果的な方法だ。強制されていると思うならば何も楽しめない。たとえ篠崎愛ちゃんのおっぱいを、水をたゆたゆと染み込ませた太筆で、ゆすゆすと撫でる作業だとしても、強制されたら、それは拷問だ。

自分の意志でやるだけで、自分からやるだけで、走るのはとても楽しかった。

楽しく走るコツ。

楽しく走るコツは簡単だ。強制しない。つまり、ペースや距離を具体的に決めない。課さない。

じゃーっとはして、ひーふー休む。どしゃー、ぜーはー、どりゃー、ひーふー、走って休んで、走って疲れて。これを繰り返すだけ、そこには自分の意思しかない。だから楽しい。そもそも強制された運動が大嫌いだから自分で「何キロ走る」とか決めると、それだけで嫌になる。だから、決めない、ただ走る。それだけ。

それだけのことで僕の気分は改善した。

人間は座っているようにできていない

僕らは、生物的にいえば、運動していた時期のほうがずっとずっと長い。数十万年以上、サルとして、運動してきた。運動しなくなったのなんて、せいぜいここ数十年の話だ。人間の体は、オフィスパソコンをながめて、コードを打ち込むように、できていない。ずっと座ってじっとしているようにできていない。だからデスクワークだけの生活は、暗黒コカコーラを1・5リットルがぶ飲みするようなものなんだ。ライフハック効果がないとはいわないけど、せいぜいここ数年でブロガーが編み出したやり方が、人類がその遺伝子の中で培ってきたやり方に勝つわけがないんだ。

人間は動くようにできている。お猿さんとして、ネアンデルタール人として生きてきた歴史はそういうものだ。ちなみにおさるさんは、縛って動けなくするとすぐに発狂する。

動かないってのは、つまり発狂するための訓練をしているようなものなんだ。

走る

ただ、走る。難しくない。いつもより足を高くあげて、前に進む。それだけだ。それだけのことが、どんなライフハックよりも効果的だった。

走ろう。無力感を打つ消すために。

走ろう。よくわからないけど胸に立ち込める不安を消すために。

走ろう。そよそよ風とか、しゃんしゃる鈴虫とか、緑とか、朝日とか、そういう素晴らしいものを、ありのままに味わうために。朝、いつもより30分早く起きて、家の周りでもいいから、どばっーと走る、それだけでいいから始めてみよう。走ってみよう。きっと、それはすごくいいことのはずだから

さて、僕はオナニーするよ!そして、寝るよ!そして、走るよ!

おやすみ!!

  • 無気力な時に、走るのは効くね。 薬とか飲んでいなかったけど精神的に疲れて無気力な時に 走ったら、かなり気分が楽になった。   走る速度をあげるより、走る時間を伸ばした方がい...

  • さて、増田のみなさん。日曜日いかがお過ごしでしょうか。 今回は、ジョギングについてお話したいと思います。つれづれと書いてみます。 道具をそろえる  スポーツや趣味を始める...

  • これで罵ってるつもりなのは痛快

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