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2019-07-02

anond:20190702093355

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/60942?page=2 より抜粋

人が好ましくない環境にどのように反応するかを調査した、アメリカ政治心理学者ジョン・ジョスト(John Jost)によると、人は、それが自分に対して不利益ものであったとしても、現状維持を望む傾向がある。その中でも、特に苦しんでいる人ほど、現状に疑問を呈したり、変化を起こそうとしたりはしない、というのだ。

ジョストが行ったある調査では、低所得者層は高額所得層に比べて、格差を「仕方がないもの」と受容する率が17%も高かった。驚くことに、現状維持を望むのは、富める者よりもむしろ持たざる人々なのだ貧困既得権層によってではなく、虐げられている層が自ら作り出している可能性がある。このことを理解しなければ、貧困問題に正しくアプローチすることはできない。

虐げられている人たちが現状を肯定する行為は、一見理屈に合わないようだが、そこには一定合理性がある。現状維持には心理的な「痛み止め」効果があるからだ。痛みの多い貧困層ほど現状維持を望むのは、むしろ当然でもある。「痛み止め」は感覚麻痺させる薬なので、その副作用として、現実直視を妨げるなど、価値ある活動社会から奪ってしまうことになる。

 
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