2024-02-24

今日の夢

中学校時代好きだった人の夢を見た。

十年以上経って、一度も会っていないくせに時々見るその人の夢。

今日学校卒業式の日。

進学先が違うからもう会わないかもしれない。好きだと伝えるか、いや出来るはずがない。

気恥ずかしい所の話じゃない。

あぁ、今日で終わりかぁ。と思っていたら、その人が隣に来た。

どん、と軽く体をぶつけて来たその人を見れば、こちらを見ている。周りに卒業式だと賑やかな他のクラスメイトもいる。

じっと見つめてくるが、その人はぶつかってきたあと、何も言わない。

好きな人そばにいる事で、恥ずかしいやら、何か言うのかと思うが、何も言わない。

何?と問うても、曖昧な軽口以外口にしない。

私が何かを言わないと、察したその人は、そう、じゃあいい。と言って、笑いながら他のクラスメイトのところへ行こうとした。

もうこれきり。何もない。でもきっと、その人が私の近くに来たのは、何かの意味があったのでは。と、焦燥感に駆られその人に手を伸ばす。

しっかりと意識して触れた、その人の手を握れば、嫌がるそぶりはなく、好きだった笑いを含んだ目でこちらを見てくる。

他のクラスメイトもいるのに、こんな場所で言わせるのか、その人は待つように、こちらを見ている。

好きだ。好きだ好きだ。

告白なんてたいそうなものとも思えない、馬鹿な一つ覚えのように、単語のみを口にした。

突然の告白現場に遭遇したクラスメイトが、騒ぎ立てる中、その人は笑い、俺も好きだよ。と笑った。

進路が分かれているのに、それでもこれから続く、関係を繋げようと提案するその人──…

ってところで、滅茶苦茶な動悸と発汗で目が覚めた。

夢の余韻で寝ぼけた頭だが、死ぬほど嬉しくて恥ずかしかった。

夢とは、あったかもしれない分岐の一つなのかと思えば、こういう未来もあったかもしれないのだな。と思って二度寝した。

私は私の人生選択に後悔など一ミリもないが、そういう他愛もない人間らしい未来もあったのかもしれないと思った。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん