日本の博士課程は学振に通っても月20万円しかもらえない。この額は東京でギリギリ一人暮らしができる最低限の額であり20代後半の若者が人生を謳歌できる金額とはとても言えたものではない。給料が安いと言われる日本の大企業の新卒よりも酷い待遇である。大企業の新卒は月22万円程度しかもらえないがボーナスがあったり家賃補助があったりと実際の生活だけを見ると博士課程よりは遥かに裕福な生活ができる。
博士課程が厳しいのは何も日本に限った話ではない。アメリカのPhDのstipendがよくバズるが物価を考慮しなければならない。例えば4k USD/month(=58万円/月)もらえるとしよう。日本円での額面を見ると良く見えるのだがこれは現地では底辺の収入である。ギリギリ一人暮らしで生活ができる額という意味で日本の20万円と同じようなものである。むしろ食や交通の便の悪さを考えると東京で博士をやる方が豊かな生活を遅れると言えよう。
アカデミアはどこに行けど金持ちの道楽である。人生を捧げる覚悟があるか人生が楽勝であるかのどちらかが必要な世界である。そういった意味で芸能界や芸術の道に通じるものがあると言えよう。