あの人にはもう感想を送らないことにした。
新刊、すごくよかった。本当に良かった。夢中になって一気に読んで、あまりの余韻に二日ほど浸って噛み締めて、また読んで、そして、感想をすごく欲してらしたので、これは是非お送りしたい!せねば!と思って、したためた。1,000文字弱。けして長くはないけど、いかに素晴らしかったかを、上から目線などにはならないように気をつけて、大好きだからとても気をつけて、でもなるべく愛を込めて書いたつもりだった。普段から使っておられる検閲のないメッセージサービスで送った。
でもそれから一週間、反応がない。毎日欠かさずTwitterにいて、元気に呟いているのに。原稿中でもないようなのに。
わかってる。たまたま多分、そのサービスを見ていないんだろう。新刊発行されてからひと月くらい経っているから、頻繁にチェックしてないだけだろう。忙しいだろうし、事情もあるし。そもそも感想が来たからって逐一ツイートする義務なんてないし。
でも、いつも送られてきた感想にはこまめに反応されているのに、一週間ない。もしかして、私は何か嬉しくないような、なかったことにしたかったようなことを書いてしまったんだろうか、ってどこかでどうしても思ってしまう。ツイートされる度に日常ツイートで、そっか、まだ見てくれていないのかな…と思って少し悲しくなってしまう。
あの人は何も悪くない。作品というコールに対して感想がレスポンスだから、さらに何らかの反応を期待している自分が悪い。わかってる。
だけど、すごく好きで素晴らしかった、その気持ちがこの数日でどんどん少しの悲しさと自分のモヤモヤで萎んでしまっている気がする。ずっと気にしてしまうのが、精神衛生上良くない。勝手にこんな我儘なことを思ってしまう自分が嫌だ。こんな風に思ってしまいたくない。