小学校6年生の主人公が鉄塔に番号がついているのに気づいて、二つ年下の友達を連れて、送電線をたどりながら、1番鉄塔を目指すってだけの話
カメラの高さが基本的にずっと子供の背の高さを意識してなるべく低くしてあって、小学生の頃に見えていた世界を思い出して懐かしかった
農業用の用水路は足が短いから一跨ぎできなくて、塀や金網のフェンスは手足を思いっきり伸ばして上るもんで、有刺鉄線は大人のいじわるのように思ってた世界
「ねえー、教えてよ」「ねえ―、待ってよ」「お前の番だろ」みたいな子供の頃には頻繁に使ってた語彙
130㎝の身長から見る鉄塔はたしかに冒険のはじまりだし、空を渡る送電線は特別な秘密への地図だった
ノスタルジーっていうよりは、少年ってこうだろって提示された定義をぐうの音も出ないくらいに飲み込まされて承認させられた感じ