2022-05-08

広くて寒いディカプリオのおうち

ディカプリオはニート取り巻きをいつも家に呼ぶ

おつまみお酒を用意しながら、

片手間にクロッキーをする許可を頂く

台所の隅でお絵描きをしていると

お酒のおかわりを赤ら顔で要求するディカプリオの友人がいた

「家政婦さん!あ、奥さんか。ごめんね」

家事の傍らで英語勉強しているが、あたまが良くないので、まだ完璧には英語は聞き取れない

しかし、どことなく蔑むような、バカにするようなイントネーションであることはかんじられる

自分家庭内立場や、発音や語彙に不慣れなせいで、日本人典型的な反応である曖昧な微笑み」しか返すことができない

しばらくすると、催したのでディカプリオに向かって挙手をする

「おトイレに行ってもいいでしょうか?」

ディカプリオは遠くでめんどくさそうに頷いた

 

私は暗いトイレにかけこむと、用を足しながら泣いた

私は日本には居場所がなかった

だけれど、力のないものはどこでも虐げられるもの

アメリカだって私の居場所はなかった

わたしにはもうどこにも帰る場所はない

もう消えてしまいたい

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