小学生の頃に、ふと見ると母がテレビを見て泣いてたから、どんな内容か聞いてみた。
母は「あんたにはわからないだろうけど」と前置きした上で、ドラマを見ていた事と、朝ごはんに普通のロールパンではなくレーズン入りのロールパンを食べたいけれど父子家庭で忙しそうな父に遠慮して言えない子のシーンで泣いたと教えてくれた。
私も食パンじゃなくてレーズン入りロールパンを食べたかったけど、ウチは貧乏なのでねだったことはなかった。
普通のロールパンを買うのもレーズン入りロールパンを買うのも手間は同じなんだから「次回ロールパン買うときはレーズン入りだと嬉しい!」って言えばいいだけじゃん。親が忙しいなら手紙を置けばいいわけじゃん。
その後ちょっと見たけど、お金持ちそうだし、親は子を大切にしてる(子供もそれに気づいてる)描写があるし、確かに私にはわからなかった。
ロクに工夫もせずにしょげてる虚構とお金がなくてマジでねだれない現実。と、虚構に感動して泣いてる母。ここに私がいるのに?
もしかして私が遠慮してること気づいてないのかな、気づいてないなら私の演技力はなかなかのものだな、言わないほうがいいな、子供は何も考えてないほうが可愛いもんな。
そう思いながら「えーっ、ねだればいいじゃん。私もぶどうパン食べたーいなー♪」と言って逃げた。
美味しいけど素直に喜べなーい
ファック
夫に「食費でレーズンバター入りのロールパン買ってー」ってねだられても食パンのほうが安いから却下してるんだけど、もういいかなー
でもローンがなー
あー