人間がどうして家族に対して利他的な行動を取るのかということの説明として、遺伝的に近いタイプの人間を助けることは自身の遺伝子にとっては生存戦略として利己的な意味を持つ行為だというものがある。
昨今では遺伝子検査サービスが割と手軽に受けられるようになったりしているが、そのような技術が発展していった先に似通った遺伝子を持つ人同士で助け合って生きることで、直接の生殖に失敗した非モテや高齢独身者の孤独を諦めという失敗をおだやかに受け入れる形ではなく、間接的な生殖・遺伝子保存という成功体験によって癒すことができるのではないか。
過去においては家族や親戚を手助けするということによって実現していたことではあるが、核家族社会ではそれにあたる体験が乏しいという問題がある。
遺伝子によるマッチングで家族を代替するようなコミュニティが築くことが出来れば現代における独身者の孤独の解決に繋がるような気がするのだ。