2021-07-21

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前提知識

https://davitrice.hatenadiary.jp/entry/2014/01/02/232257 

ハイトは、人間欲求感情の強さと、それをコントロールするはずの意志や理性の弱さを、「象(欲求感情)の背中に乗った象使い(意志・理性)」と表現する。自分自身の行動について、理性にもある程度はコントロールする力があるが、主導権は感情に握られている。「私は手綱を握り、あっちへ引っ張ったり、こっちへ引っ張ったりして、象に回れ、止まれ、進めなどと命令することが出来る。象に指令することはできるが、それは象が自分自身欲望を持たない時だけだ。象が本当に何かしたいと思ったら、私はもはや彼にかなわない。」

p29

”いま一度、ハイトの理性=象使いという比喩について検討したい。ハイトの味方では、象使いは実際のところ象をあまりコントロールできないから、もしも象が一方向に進みだすのを感じたら、しっかりつかまって、その方向へ進むのが身のためだ。この重要な喩えについては(略)理性は、いざ直感とまともに太刀打ちしようと表も、そこまで強力ではない。とはいえハイトが描いた構図には重要ピースが欠けている。象使いには象から飛び降りて、象が進んでいく環境を改めて整えるために、地面の状態を直す能力もある、と考えてみてほしい。そうすると、左に行ってほしければ、象にそっちへ行けと蹴りつけたり怒鳴ったりするよりも、象から飛び降りて象が怖がるもの()右側に置けばいい。ふたたびその背に乗ったときには、あなたは象をコントロールしている。ただし、もはや直接しているのではない。あなたの象の操縦は環境によるものかもしれないが、コントロールであることに変わりはなく、結局のところ大切なのはそれなのだ。”

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