2021-06-13

ポンポさんはニュー・シネマ・パラダイス

劇場版ポンポさんはノーカット


ポンポさんの文脈はどう考えてもニュー・シネマ・パラダイス

これについては、漫画を読んでもそうと分からなかった人は単にニューシネを観たことがないってだけだよねと言い切ってしまっていいほどのもの

最後の「90分」がニューシネの「キスシーン集」に当たる部分で、ポンポさんが大切にしていたもの新人監督も大切にすることにしたという部分が作品根底流れる映画が好き」という地脈を作品を貫く一本の主流として成立させてる。

ニュー・シネマ・パラダイス完全版においては、「キスシーン集」というマクガフィンを利用して描かれた「映画好きの主人公が色々あって挫折して成功してでも何処かで後ろめたさを残しながら凱旋するとそこには映画好きの親友から映画っていいよなというメッセージが」という物語の大動脈に対して支流が増えすぎてしまった結果なにがしたい映画なのか分からなくなったという問題が起きていた。

劇場版ポンポさんがおかした「愚」もまさにこれであり、「90分へのこだわり」というマクガフィンによって描かれる「映画大好き人間共の映画大好き物語」という大筋に対して細々としたものが増えすぎてしまったのだろう。

面白いのは、題材となった作品と全く同じ愚を改めてこの時代に繰り返しているということだ。

なぜ?それをやればそうなるって分かっていたじゃん?としか言いようがない。

いやそれを含めて改めてやってみせることが映画パロディ作品としての矜持だったのやも知れぬ。

ポンポさんを見るときニュー・シネマ・パラダイス完全版も副教材として必修だ。

「削る」ことの大切さが嫌というほど分かるぜ。

ちなみに通常版が120分だが完全版は170分。

1本見る時間ポンポさんが2回弱見れるぜ

  • 自分が言語化できてなかったもやもやを、うまく説明してくれた感じだ。 じゃあ追加部分で良かった点が何も無いのかというとそういうことじゃないが、 そのせいで話の流れに不自然な...

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