昔小さな居酒屋で働いてた頃に、近所でも有名な不倫カップルの常連さんがいた。
男は50代なかば、女は40代後半という感じで、当時大学生だった自分は性欲の底知れなさにと気色悪さと少しの畏怖を感じたものだった。(死角なんてない狭い居酒屋でベタベタされると、まあビビるもんだ。)
ある日バイトに入ると既にそのカップルが居て、どうにも険悪な雰囲気。
女の方は明確に泣いてるし、男の方は困ったような、遠くを見る目をしている。
痴話喧嘩であることは瞬時に察したわけだが、だからどうすることもなく。
しばらく経って、両者がモゴモゴ話し始めた。
いやいや、お前さんも加害者の一人だろ?あなたが奥さんを傷つけている原因の一部だろ?と。
不倫男を責める段階になると急に奥さんを味方扱いするの何なんだ?
加害者意識と被害者への同情は普通に両立すると思うが、どこらへんが不思議なんだ? 「ごめんね、ごめんね」って本気で涙流しつつ増田の顔面を握りこぶしで殴り続けることも出来る...