ユーミンではないが、小さい頃は神様がいて「ばか」と心の中で唱えたら、バチが当たると思ってすぐさま謝罪の言葉を唱えていた。
しかし、神様への侮辱をしないようにすればするほど、やってしまうのが人間心理というものである。
他にもリモコンの位置がズレていることに異常にこだわっていたし
ガスの元栓が閉まっているかや玄関の鍵がかかっているかに異常にこだわっていた。
そんな心配性では生きていけないよと両親はため息をついた。
年月は人を変える。心配をよそにいつの間にか「悪癖」は自然消滅した。
鍵なんてかけ忘れるしリモコンもひっくり返っている。
ある時洗面所で手を何べんも洗っている人がいた。
また、一緒に箸をついて料理を食べたり回し飲みができなかったりする人がいた。
そういう人たちの中に昔の自分を見たような気がした。しかし、心情として共感するということはなかった。
どこか、アルバムを見て「あーあったな」程度のおざなりな反応であった。
自分と強迫的な属性が無関係になったから、そんな冷淡な反応だったのだろうか?
喉元過ぎれば熱さ忘れるという諺にあるように?