国会議員にとって、1番怖いことは、もちろん「落選」です。「猿は木から落ちても猿だが、国会議員は選挙に落ちたらただの人」とは良く言われます。
そして、衆議院議員の任期は約1年。泣いても笑っても、この1年のどこかで選挙です。
その状況で、「選挙に強い」と言われた安倍総理が辞職しました。
「国民に人気のある人を担ぎ上げて、化けの皮がはがれる前に選挙をしてしまう」というのが、1つの作戦でしょう。
そうやって議席を得れば、4年間はやりたい放題です。
実際、自民党は、過去に、その作戦を取ろうとしたことがありました。
時は2008年。
長く続いた55年体制に国民は嫌気が差し、金銭問題の不祥事なども重なって、政権交代は時間の問題とも思われていました。
自民党は、当時、国民に人気があるとされていた麻生太郎を総裁に選びます。
Wikipediaの「麻生内閣」項には以下のように書いてあります。
自民党内の圧倒的人気を得た麻生は「選挙の顔」として[3]、解散ができなかった福田にかわり[4]「解散、総選挙を行うことを前提に」首相になったとも言われ
結局、麻生内閣成立直後に起こったリーマンショックにより、麻生氏は解散を断念。
そうこうしているうちに、麻生内閣の支持率は低下し、1年後の政権交代に繋がります。
さて。
今回も、その作戦をとるとしたら、国民人気のある石破氏あたりを総理総裁にして、総選挙に討って出る。
そして、総選挙が終われば、党内基盤の弱い石破氏は、好きに料理できる。下手したら、そこで、安倍総理の再々登板という可能性だってある。
もちろん、石破氏も、一人の政治家として、大いにあがらうでしょう。
この先、何が起こるか、楽しみです。