女に生まれた私を呪う。女であることを考えなくちゃいけない世界を恨む。
ワークライフバランスってなんですか?
身重な体に鞭打ってギリギリまで働くことですか?
働き盛りの時に一年以上の断絶を作って、その後を死にものぐるいで取り戻すことですか?
それとも、仕事はそこそこに収めることですか?
私は、女に生まれた私が憎い。
男の人が軽々片手で持てるものが両手でしか持てない非力さが。いつか自分の名前を捨てなきゃいけない日が来るかもしれないことが。もしかしたらキャリアが途絶えるかもしれないことが。そしてそれが、幸せなことなのだと言われることが。
なにより、こんな事を考えなきゃいけないことが悲しい。
結婚とか出産とか、考えたこともなかったと言った兄弟が羨ましい。
母親からは無邪気に「孫の顔が見たい」「孫の顔が見たくてここまで貴女を育てた」とせっつかれ、堪らず逃げ出した先に遊びに行きたいとせがまれて、拒めば「何かあるんじゃないのか。もしかして彼氏と住んでるの?」と疑われるのも疲れた。
男だったら良かったのに。
男だったら、こんなこと考えなくて済んだ。
好きな人に、好きだと言って一緒に歩こうと言えた。この人から「普通の幸せ」を奪えないなんて、思わなかったのに。
もちろん、男性には男性の生き辛さがあることも、マジョリティな性的指向の持ち主にも似たような苦悩があることがあるのもわかってる。
「こんな風にしかなれない自分を呪いながら、都会の隅っこで息を殺して生きていく。」 これはいい余韻を持たせますね 結構釣れるんじゃないですか?