藤原さんの四十九日も過ぎたところで、世の皆様に伝えたいことがある。
それは、病気の状態には「闘病中」と「完治」の他に「寛解(かんかい)」という状態があるという事だ。
※なんだ、そんなの知ってるよ、という方は、以降を読む必要はありません※
寛解とは、治療行為により一時的に病気の症状(痛み等)が消失したが、いつまた再発・再燃するかわからないので治療や
もう再発しないという状態になって初めて完治と言えるのである。
何故私がこんな事を言うかというと、2019年の春頃、インターネット上でこんな発言を目にした事があったからだ
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「藤原さんは完治してる。でも今の声優が役を手放さないから、野原ひろし役に復帰できない」
この時期、既に藤原さんは「ゴクドルズ」等で仕事に復帰していた。つまり藤原さんが声優界に復帰したのに
ひろし役に復帰しないのは代役の森川智之さんのせいだ、というデマである。
病気の状態に関する概念を「療養中」と「完治」の2種類しか持っていないから、こんなデマ発言につながるのだ。
藤原さんの病気は癌であった事が逝去後に発表された。一般的に、癌の場合、寛解が5年続けば完治である。
つまり藤原さんは寛解状態であるが完治はしていなかったのだ。退院後少なくとも5年間は、1クールの仕事は引き受
けても、長寿アニメであるクレヨンしんちゃんへの復帰は難しい状態だったのである。
以上です。藤原さんの出演作の思い出もいろいろ書きたいが、それについては稿を改めたい