アイドルを好む人には二通りいる。
一つは君のように、性的消費を目的とする者。つまり北朝鮮の喜び組のようなもので、見目麗しい異性を観覧することで性的に満たされる癒やされることを目的とした消費者。
もう一つは、感動的消費を主とするもの。この場合は性別や年齢は問題ではなくなり、劇団のファンになるような感覚になる。アイドルの紡いでいく成長や関係性の変化を伴う物語を尊んだり、熱心に打ち込む姿に勇気づけられたりすることをメインとした消費者。対象を深く知ろうとしないと為し得ない楽しみ方なのでよりオタク的な楽しみ方でもある。
ももクロのような流行る/流行ったアイドルは前者と後者どちらの消費にも耐えるようにできているので誤解しやすいが、前者の視点でしか見ない人間の言動は、後者を解する者とは分かり合えないほどの断絶を生んでいる。後者側だが前者を一切理解しないという人は存在しないだろうが、それでも前者的な要件を絶対視しない程度には、アイドルに関してエンタメ表現としての幅の広さを許容している人に対し、それを許容しないスタンスを示すせいだ。
前者を過大に、後者を過小に評価する人は「どうせアイドルなんてそういう目線で見るもんだろ」と他人を悪しざまに捉え斜に構えるタイプが多いのだが、単純に見聞が狭いだけの可能性もある。