或る時、俺は部下の女子と歩いていた。会社の近くのポストへ向かって。
その途中の雑居ビル、以前に何度も見た事が有るのだが、
夕方になると特定の車が止まって、女の子が何人か下りてくる。一人の事も有った。
そして狭い階段室に消えてゆく。
どんな事務所に向かっているのか、どんな仕事をしているのか分からない。
女の子、いや女の人達は派手な服装や化粧をしているわけではない。
ただ、何かがおかしいのだ。
いつも不思議に思っていた。
部下の女子にその事を言ってみた。
俺:「此処のビルの前でね、こういう人たちがね、車から降りてくるんだよ。」
俺:「!?」
:(こんなところでカミングアウトされてもなー。どう返せばいいのか、分からない。)
:「......」
この女性にとっては嫌な思い出しか無いんだろうな。さっきの言い方からすると。
まさか冗談にも「今度お願いしますよ」などと言えるはずもない。
変なイメージをしてみたものの、いくら頑張っても、俺はこの人じゃ無理だなーとしか思えない。
その後はずーっと無言で歩いてしまった。
うんこ
ミソジニー
神田のあたりでも、車から降りて雑居ビルに吸い込まれていく、それっぽい女子を見たことが有るよ。