2020-04-07

或る時、俺は部下の女子と歩いていた。会社の近くのポストへ向かって。

その途中の雑居ビル、以前に何度も見た事が有るのだが、

夕方になると特定の車が止まって、女の子が何人か下りてくる。一人の事も有った。

運転手仏頂面、女の子達も会話は無く無表情で歩いて行く。

そして狭い階段室に消えてゆく。

どんな事務所に向かっているのか、どんな仕事をしているのか分からない。

女の子、いや女の人達は派手な服装や化粧をしているわけではない。

ただ、何かがおかしいのだ。

普通OLとは思えない。何なんだろう。

いつも不思議に思っていた。


部下の女子にその事を言ってみた。

俺:「此処のビルの前でね、こういう人たちがね、車から降りてくるんだよ。」

  :「まさかデリヘルじゃないよなー。」

女:「ソダトオモイマスヨ。ワタシモミタコトアリマス。」

俺:「えっ!?あなたデリヘルって言葉知ってるの?」

女:「ワタシアルバイトシテタコトアリマス。」

俺:「!?

  :(こんなところでカミングアウトされてもなー。どう返せばいいのか、分からない。)

  :「......」

言葉に詰まってしまった。

この女性にとっては嫌な思い出しか無いんだろうな。さっきの言い方からすると。

まさか冗談にも「今度お願いしますよ」などと言えるはずもない。

因みに、彼女バストは3桁、Gカップ以上だろうか。

変なイメージをしてみたものの、いくら頑張っても、俺はこの人じゃ無理だなーとしか思えない。

その後はずーっと無言で歩いてしまった。

ここは中央区日本橋、今や花街ではない。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん