積極的疫学調査の観点からは、感染者との接触のあった人を優先して検査するのが当然。
そりゃそうだ。
感染者との接触がある人から疫学的リンクを辿り、誰が誰に何人感染させたのか調べたいのだから、当たり前である。
一方、病院の立場では、接触の有無よりも、重症度の高い人を優先して検査して欲しくなる。
肺炎の治療では、呼吸困難になって窒息死する前に、原因を特定して適切な処置(リソース配分や隔離レベル)をしてゆく必要がある。
コロナ陰性なら、引き続いて他の原因を同時並行で探り続けるのが医師の仕事なので、
偽陰性の確率が高い検査だとしても、積極的に受けさせたくなる。
そんな北海道に、感染研の人がやってきて積極的疫学調査を始めたら、
いくら感染研の偉い人が、「おれっちは別に検査をやめろとは言ってないぞ」とプレスリリースを出しても、
そもそも、積極的疫学調査それ自体が、検査リソースを消費するために、医師からの検査依頼がこなしにくくなる。
なんとなくだけど、ブラック企業が、
「
ただ、納期を守れとお願いしただけだ。
」
と言ってるのと同じ感じ。