2020-02-28

一杯の天ぷら蕎麦

今日、ちょうど定年退職をむかえた初老の男が一人、駅前立ち食いそば屋で一杯のそばを食べている。

エビ天ぷらが一尾のっかった、500円のそばだ。

 

男は30年も前からほぼ毎日休み、この店に通っているが、一度も店主とは話したことがない。

話す理由なども特にないのだが、今日、男は自然自分と同年輩であろう店主に話しかけていた。

 

おやじ今日退職するんだ」

へぇ…そうかい

 

会話は途切れた。ほかに話題があるわけでもない。

男の退職は、今日が店を訪れる最後の日であることをあらわしていた。

 

すると突然、男のどんぶりの上にエビ天ぷらがもう一尾乗せられたのだった。

 

おやじ、いいのか…」

「なーに、気にすんなって」

 

一瞬泣きそうになるけどごまかす。

些細な人の暖かみにふれただけだが、じーんときた。

そして、財布から500円玉を取り出す。

 

おやじ、お勘定!」

「700円になります

  • 一瞬泣きそうになるけどごまかすほうがよかったね 書き直す?

  • くすっと笑った。

  • あと、初手から「いいのか」も図々しいし、「気にすんなって」も押し付けがましいね。 「えっ」「お祝いだよ」くらいのほうがいい オッサン同士の距離感の意識がないの、きっと若い...

  • 同年齢→同年輩 「男は退職してからもこの店に通おうと決めた。」は全くもって無いほうがいいね

    • コピペにマジレス って知ってる?

      • 本気で親切心で添削してあげてると思ったのならお脳が素朴すぎるというか... たまたま読んだ人が「確かにそっちのほうがいいな」と思ったらオレの勝ち そういう遊び

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