誰へ向けて書くとかではなく、こんな事があったのだという記録を残させてください。
わたしは、あなたと出会った時からずっと重い病気でした。完治は難しくて、病気を理由にあなたを突き放したこともありました。それでも、あなたは何もできない私の傍にいて、わたしの病気のことをたくさん勉強して、わたしよりもわたしの身体のことを気遣ってくれましたね。わたしの病気が奇跡的に完治して退院した時、泣きながらわたしを抱きしめてくれたことはずっとずっと忘れません。
それから2人で暮らすようになって、色んなことをしましたね。あなたと過ごした時間はかけがえのない宝物です。こんなわたしだけれど、あなたもそう思ってくれていると信じています。
そして、2年ほど前、また別の病気がわかりました。病気が完治したとはいっても、死ぬのがあなたよりずっと早いことは統計的に明らかでした。でもこんなに早いとは正直思っていなかった。長年薬を飲み続けたせいで、積極的な治療は行えないこともわかりました。
ずっと傍で支えてくれたあなたに合わせる顔がありませんでした。それでもあなたはわたしと一緒にいることを選んでくれましたね。夜中熱が下がらないわたしを病院に連れて行ってくれたこと、痛み止めが効かない時にずっと撫でてくれていたこと、迷惑ばかりかけてしまったけれど、あなたと居られることが何よりも幸せでした。大好きです。あと少しだけ迷惑をかけると思うけど、よろしく頼みます。
思えば人に迷惑をかけてばかりの人生でした。周囲の支えがなければ、文字通り生きることができませんでした。それでも、こんなわたしの傍にいてくれた人がいます。色んな人と出会ったけれど、やっぱりあなたは特別です。わたしたちは、ずっと2人きりでした。だから、こんなに素敵な人がいたことをどこかに残しておきたかったのです。
思い返すと、楽しいことばかりです。たくさん笑って、きっと一生分の幸せをもらいました。ありがとう。大好きです。どうか身体には気をつけてください。あなたの幸せを心から願っています。
素敵な人たちだ。