見合い文化は都市部ではもしかすると既に伝説と化しているのかもしれないが、地方には未だ残っている。その是非はいまは議論するところではない。
私、地方都市の勤め人、結婚は絶対にしたいわけではなく、かと言って絶対にしないと決めているわけでもない、中途半端なスタンス。そんな調子でいるものだからか、いわゆる適齢期はとっくに過ぎている。しかし両親は諦めきれないらしく、見合いの話を年に何度か持ってくる。そんな調子でいるものだからか、大概話は途中で止まる。
今度の見合いに関してもそれまでと同様かと思いきや、こちらから相手方に悪い印象はなく先方も乗り気とのこと、いつもと違う流れだなと感じており、とはいえ会っている間の話題といえば雑談の範疇で、結婚に関する具体的なことは何も話していない状況である。次の機会に突っ込んだ話をしてみるかと思慮していたところ、両親がそれを察知、やれ挨拶がどうの、結納がどうのと言い始めた。
まだその段階ではないし、何よりあまりに性急であると感じ、その旨伝えると、見合い結婚だとこのペースが普通であるとの返答、私の感覚では付いていけない、少し時間をくれと返すと、今度はお前には常識がない、自己中心的だ、その調子でよく仕事に支障がないものだなどと、私自身を否定してくるので困惑している。
親とか周りの人たちの時間が残り少ないんだろう 親孝行だと思って結婚してやれ