誰かに覚えて貰いたい
私の事ずっとずっと愛して欲しい
でもそんなの無理だって叶わないって、私の事をいくら愛してくれてもいずれどんな形であれそれは終わってしまうって分かってるから
君が私が死んだ後も私の事ずっとずっと覚えてて、ちゃんと記憶しててくれてて、ヤケ酒した時に思い出して泣いてくれるような女の子になりたいな
誰でもいいから誰かから私のこのちっぽけな器じゃ抱えきれない程の愛を与えて注いで壊して欲しいな
まともな思考もまともな恋愛も何もかもが程遠くて無駄な考えが浮かんで頭から離れてくれないのが怖いから何も考えていたくないな
私が産まれた理由とか生きてる意味とか全部全部どうでもいい事だと思うのに、それに存在価値を見出したくて仕方がないの
叶うなら私、真っ白で一面に咲き誇る花畑の上で動画を回して貰って、その中で私史上一番おめかしした私がくるくる回って転んでそのまま倒れてぐさって、銃で胸元を撃って死にたいの
そうしたら、そうしたら、真っ白な花が私の血で少しずつ赤く染まってって、凄く幻想的で美しいなって、動画も残って、それを見た人の心にああ綺麗だなって思って貰いたいの
愛した人の記憶の中の私はいつだって一番綺麗でいたいから、醜い姿が一番の印象なんて嫌だよ
全く現実的じゃない、ただの私の妄想、頭の中での創作に過ぎないのにどうしてこんなにこの考えが頭から離れないのかな
壮絶な過去を持った恵まれなかった女の子って設定を自分で忘れてないのかな
もしも私の心の奥底に昔の嫌な記憶が深く根付いてたとしても、もう過ぎた事だって割り切らないのは、私がこんな自分が大好きだからなのかもしれないな
でも、可哀想な私でいるうちは色んな人に可愛がって貰えるの
そんなの要らないよ、私には君だけだよなんてそんなドラマチックな言葉、私の口から出せたらよかったのに
可哀想な私を愛して、覚えていて、私、今確かに存在しているの、心臓がトクトク動いて、ちゃんと息をしているの、生きてるんだよ
ああ生きてなんていたくなかったな