「俺その気になったら三日で落とす自信あるわ」
「私も落ちる自信がある」
この会話はやばいよなぁ。限りなく黒に近いよなぁ。向こうには可愛くて純粋な彼女がいるんだよ。面識ないけど。
いい同僚同士でいたいんだよ。数少ない同期なんだよ。
忘年会の日、そいつと私は2次会3次会とサシで終電まで飲んだ。私の進展しかけの職場内恋愛について向こうが聞きたがっていたため誘われたのだが、残念ながら最近忙しくて特に進んでいないので、そんな話題は10分程度で終わった。その後もくだらない話等をした。
一応彼女がいる身の男とサシであることを私はとても気にしていたのだが、向こうが気にしてい無さそうだしその彼女さんもあまり気にしていないとのことだったのでお言葉に甘えて普段の憂さを晴らした。
あいつはさ、一見地味そうというか硬派そうというか恋愛に興味が無さそうな顔をしておいて、その実、根が軟派だし、女を落とすのが上手いし、しれっと恋愛をするタイプである。今の彼女も他の彼氏がいたところだったが寝取ってモノにしたそうだ。
いや分かるのだ。一般にモテるタイプではないのだが、一定の女は君みたいなタイプには弱いのだ。ちょろそうな陰キャ(つまり私)みたいなタイプはすぐコロっといってしまうのだぞ。
職場では基本名字にさん付け呼びだけど、同期だけで飲むときは急に下の名前にちゃん付けで呼び出したからね。この辺から根の軟派さがにじみ出ているよね。
新年から職場の飲み会の機会があったらあいつと飲みに行くのはやめよう。彼女さんの為と、私が彼女さんの立場になった時の為にやめよう。
それ、ヤリモクだからさ本気にしちゃダメよ