他人(自分ではない人の意)の生活音が気になって気になって仕方がないのだ。
歩く音、椅子を引く音、テレビに対する独り言、お風呂の音、トイレの音、咀嚼音、寝返りの音…
最初から全てが気になっていたはずはないのだが、今では家に自分以外の存在がいる時点で家を離れたくなる。
犬を飼っていた時期もあった。犬に対してはそう思うことはなかった。
しかし、今ではいなくなってしまった。ここはますますストレスを増大させるだけの場所になった。
私の切実さとは裏腹に、親は、大人に憧れているんだな、くらいに捉えたようだった。
当たり前ではあるが。
その時に放たれた「高校生になったら考えよう」の言葉を夢に見て我慢し続けていた。
高校生になったところで、「大学生になったらね」と引き伸ばされただけだった。
わかっている。寮でもないのに高校生に一人暮らしを許可する親なんてほとんどいない。
金銭面は正直なところクリアしていると思うし、家事も問題なくできる。
何がダメなんだ。子供の成長は喜ばしいものではないのか。自立は成長ではないのか。
私は一人暮らしがしたい。