2017-12-26

「何でもあるけどあそこにずっとは居られない」

女子高生が一度だけ訪れた新宿の話をしていた。

どうしても行きたい用事があり出かけたらしい。「良いなあ」と言ってみせる傍の友人。

だけど彼女最後に付け足した。

「ずっとは居られない、疲れるから

私はかつてその大都会の中心で働いていた。毎日毎晩、顧客会議を重ね遅くに帰宅する。稀にホテルに泊まり五時に出勤したりもした。それが仕事だと思っていた。

しかし確かに考えてみると学生時代自分は県を跨いで旅行なんて、ほぼした事が無かった。それがどうして朝のラッシュ時に満員電車に乗り込む事になったのだろう。近しい人間にも、東京で働いているという人はほぼいなかった。私だけがお金を稼ぐ為に上京していた。

あれから数年、身体を壊して地元に帰った私は彼女達の言葉にハッとさせられた。それが当然の感覚だと気付かなかった。片道2時間通勤時間も、耐えられると思い込んでいた。

普通からつのまにか外れていたのだ。彼女達には彼女達の行動規範があった。

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