A太「取引先の会社に出向いたらこんな時間になった。明日は休みだし帰りに飲んで帰るかな」
A太「お、こんなところに居酒屋があった。個人経営かー。入ってみよう」
数ヵ月後
A太「また取引先に行って遅くなった。丁度いいから前行ったお店にまた行ってみよう」
A太「えっ 閉店してる……?」
B介「あれ、あんたそこの店の客かい? そこはこないだ潰れたよ」
A太「何があったんですか?」
B介「なんでも客の誰かがネットで店の紹介したらしくてね、そこから客が増えたんだが」
A太「(オレのことかな?)いいことじゃないですか」
B介「とんでもない! あそこは女将さんが一人で切り盛りしてたのに、客が増えすぎて仕事がおっつかなくなったんだよ」
A太「えっ」
B介「しかもガラの悪い連中までやってくるようになってね。一人娘のためにどうにか頑張ってたけどある日とうとう客が揉め事起こして、止めに入ったら巻き添えで殴られて病院行きさ」
A太「」
B介「心労もあったんだろう、そのまま入院することになってね。一人でやってんたんだから店なんか続けられるわけがない。娘さんは田舎の爺ちゃん婆ちゃんに引き取られたらしいよ。女将さんも退院したらそのまま里にひっこむだろうな」
本人に悪気はなく、法的にも問題がなく、公になっている情報を拡散しただけのことだけどそのせいで不幸になる可能性はある、という話。
もちろん実際にはここまで極端なことはそう起こらないだろうし、あくまで極論オブ極論だけどこれを女将さんの自業自得とは言わない。
そしてこのたとえ話とはもちろん一致しない部分は多々あるけれど、情報の拡散をすることになるならその対象への配慮はあった方が皆幸せになれるよね。