・歌い出しとソロだけ生歌
・生放送に中継と称してそれ風の録画を流す(中継と書かれたテロップはあるが生放送とは言っていない)
大きな音楽祭みたいなイベントだと、それだけの数のアーティストのスケジュールを合わせるのが大変なのは仕方ないのだが、どうして録画ですと言えないのだろう。
そんなことを思いながら先日毎週放送している歌番組を見ていたら、これまた手の込んだフェイクを見つけてしまった。
某アイドルグループが体を張ったパフォーマンスをするというものなのだが、組体操的な難易度の高いシーンだけ直前直後に不自然なフェードによるカメラワークがあった。
あれ?っと思い全録レコーダーで再生をしてみると、どうやらそのシーンだけが録画が重ねられているだろうことがわかった。
それにしてもそのやり方が実に巧妙で、恐らく99%の人は気づかなかったろう。
恐らく現場では失敗しない難易度のパフォーマンスが行われていて、その場にいる観客たちたちはそれがテレビに流れたと信じている。
しかしテレビの前では、それよりも少し失敗の可能性のあるむずかしい録画されたパフォーマンスが、生放送として流されていたというわけだ。
これには恐れ入った。マジックショーで見られるカメラワークを使ったトリックと同じではないか。
テレビの中が虚像しかないことはわかっていたが、それ以上自分たちの期待値ばかりを引き上げたところで一生テレビから出てこられないだけである。
マジックショーを見たければ自分の意思で選びたいので、せめてそれがマジックショーであることは事前に教えておいてもらいたいものだ。