2016-11-19

作品同士を比べるな、と言うけど

この世界の片隅に を見てしまった今、シンゴジラ君の名は。ではしゃいでいた自分に戻れる気はしない。

何なんだろうな…この映画…。

あれよりよかったというか、あれもよかったんだよ?でも同じくらい良いとは言えない…。言えないんだ。

何故比べるかと言うと、シンゴジラ君の名は。は「フィクション災害」を打ち出しているのに対し、この映画は「現実被害」を打ち出してきたからなんじゃないか?と思う。

からこそフィクション現実を比べてしまうのだ、と。

この世界の片隅に っていう映画は、自分の中にあったなにかの価値観を確実に崩したし…多分この映画は今だけじゃなくて10年後も年に1回くらいは見られてる映画になったんじゃないかなって。

多分この映画火垂るの墓と打って変るだろうし、今後の日本戦争史に対する向き合い方も変えてくる。

戦後71年、たくさんの人が死んで、そして生きてきたか自分たちが居る。

この映画にはその重みが詰まってるような気がして、数日前に観たのに上手く感想に出来なかった。

祖母が死んだとき自分まだ子供だった。

一度だけ戦争について話してくれたことがある。でも、もっといろんな話を聞きたかった。聞けばよかった。

やっと、教えてもらえた気がした。

比べて一方をコケ落とすような大人気ない幼稚な馬鹿のせいで、容易に比較することができなくなってしまった。(大体、シンゴジラファン君の名は。ファンの抗争に巻き込まれているだけであるが)

しか比較する要素は十分にあると思う。

ただもしかしたら「この世界の片隅に」と最初に比べるべきは「火垂るの墓」なのかもしれない。

表裏一体とも言えるこの二つの作品が、描きたかったこと、込めた思いの違い、そんなことを劇場の片隅で鑑賞した後ずっと考えている。

見て「良かった」←これが映画キーワード

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