2016-05-03

誕生日になると死にたくなる


大体20歳ごろから始まったのだろうか。誕生日が楽しくなくなったのは。

別に、誰にも祝ってもらえないからとか、年を取ってしまったとか、そういうことではないのだ。

自分の中から湧き上がってくるのだ。

もっとうまくできなかったのか」

もっとがんばれなかったのか」

「だからお前はダメなんだ」

と。

誕生日になると、自分の周りを俯瞰して見る。

すると、子供のころ思った未来像とずいぶんと隔たりがあることに胃が重くなる。

このころには妻がいたはずである

子供もいたはずである

会社でも少しは出世しているはずである

そばには誰か、いたはずである

だが実際には、そばには誰もおらず

ろくに稼げず

友人と呼ぶ人物すらいない、社会人とすら言いたくない哀れな生物がのたくっているだけである

この時点で、まず死にたくなる。

次に、将来のことについて考えてみる。

ここから這い上がるにしても、もはや普通に就職すら困難だ。

傷病手当年末で終わる。その前に就職活動して、飢え死にから脱出できるか?

答えは否だ。

仮にバイトにありつけたとしても、9万ぐらい稼ぐのがやっとであろう。それは、すぐ死ぬか1ヶ月後に死ぬかの違いでしかない。

詰んだ

未来がない。

絶望する。

そして、腹の底から私が叫んでくるのだ。

もっとうまくできなかったのか」

もっとがんばれなかったのか」

「だからお前はダメなんだ」

ごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい

何を言っても状況は変わらないし、命乞いをしても誰も救ってくれない。

から、せめて最後だけは迷惑をかけないようにと、12ミリ径のロープ20メートル分。Amazon発注した。

これが私の最後誕生日プレゼントになる。

このプレゼントで、私は苦しくなる誕生日から永遠に解放されるのだ。

Amazonステータスが早く発送中になるのを、私は楽しみに待っている。

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