どこまで行っても絶対に楽になれない世界で生きることの苦しさときたら……
なぜみんな平気なんだろうか。
たとえば土日におもいっきり休んだとする。
そうすると月曜日以降は普段の仕事に加えて土日にやりそこねた作業まで平行してやらなきゃならない。
そしてそうなることが経験でわかっているから今日は思いっきり休もうと思っても全く気が休まらない。
今やる必要がある作業を完璧に終わらせたってその先にはいつかやろうとした勉強や趣味が高く積まれているのだ。
切り上げて休もうとすることはそれらに背を向けることであるため完全に気が休まることは絶対にないのだ。
恐ろしい。
なんでこんな恐ろしい無間地獄じみた箱庭の中にみんなずっと入っていられるのか理解できない。
昔の人が天国の話を聞いた時どれほど目を輝かせたのだろうかは想像に難くない。
だけど僕らはもうそれを信じることもできない。
ただ終わることのない日々の中で生きるためという言葉に縛られたままいつか損切りをするために走りだす日を待っているだけだ。
いつかこの人生を切り捨てると決めたら、その日からは自分の楽しみのためだけに生きようと誓い。
そのタイミングを図りながら今日もクレジットを積み上げていくのだ。
地獄だ。
いつか作ることになる小さな自家製天国のために毎日こんなに苦しまなくていけないなんて。
なんでこんな世界でみんな平気で生きていけるんだろうか。
生まれてよかったなんて言えるんだろうか。
今まで苦しんできた分の負債を取り返すまでは死ねない、いつかおもいっきり人生を楽しんでやると意地になっている俺がおかしいのだろうか。
俺は何かを大きく間違えたまま生きてきたのか、生まれてきた時に既に間違っていたのか。
どこまで行っても絶対に楽になれない世界で生きることの苦しさときたら…… なぜみんな平気なんだろうか。 たとえば土日におもいっきりゲームで遊んだとする。 そうすると月曜日以...