2015-12-25

親としての愛情は責務なのか

自分が親になってもおかしくない年齢になってくると、自分の親がどんなに大変だったかということが少しずつわかってくるもんで。

俺の家は6人きょうだいで、子供の時からかなり貧乏だったこともあって相当荒れた家庭だった。

兄が学校暴力事件を起こした時に平謝りに行ってくれたのは母親だった。

同じ兄が高校卒業して1年以内に付き合ってた彼女を孕ませたのにも謝りまくって結婚まで話をまとめてくれたのも母だ。

同じ頃妹が登校拒否になって、何度も先生から家庭訪問を受けた時に必死対応していたのも母だ。

合計3回は堕胎をした別の妹が何年かして結婚して妊娠したのに流産を繰り返して入院した時に世話を焼いていたのも母だ。

他にもいろいろ、数えきれないくらいに母は6人の子供の面倒を引き受けてきた。

そんな母が先日父親に離婚したいと言い出した。

今までの苦労はもうない、一応は子供全員がそれぞれの生活をするようになった今になってからだ。

いわく「本当は子育てなんて嫌だった。逃げたかった」ということ。

俺も他のきょうだいほどでないにしろ迷惑をかけてきた身として苦しく思っている。

当時は「母親なんだからきっと子供に深い愛情があってやっているんだろうな」って勝手に思っていた。

実際母親最後のセーフネットになってくれていなかったら俺たちきょうだいもっとひどいことになっていたような気がする。

でもそれって愛情じゃなくて義務だったんだな。

母も逃げたいと思いながら頭を下げていたんだな。

そう思うと本当に切なくてしょうがない。

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