2014-12-24

なんて幸せなんだろう

その日は一日、エゴサーチをして過ごした。

はてなブックマークトップページアクセスし、僕のエントリが "注目記事" の欄に確かに載っているのを何度も確認した。ブックマーク数がさっきより増えているのを発見しては、好意的コメントに残らず星をつけて回った。それが終わると、ツイッターで僕のエントリについて触れたツイートがないか探し、見つけたツイート自分アカウントコピーし尽くした。

(もちろん非公開アカウントだ。自分の評判を集めてヨがっている姿を他人晒すなんて、恥ずかしすぎてとてもできない!)

それも終わると自分エントリをもう一度読み直し、誤字や分かりにくいところを探して修正した。そしてはてなブックマークトップページアクセスしなおすと、ブックマーク数はまた増えていた。


男性の性衝動は、いつも突発的だ。前立腺の内圧の高まりに連動する射精への期待感。そして噴出するスペルマと共に訪れる射精快感。でも悲しいかな、その快感は一瞬だ。でも、これは違う。承認が別の承認を呼ぶ、快楽の循環構造いつまでもダラダラと続く快感。この作業をずっと繰り返して一生を終えることができたなら、なんて幸せなんだろう。そう思いながら、布団の中で丸ボタンの効きが悪くなったiPhone4sの画面に見入った。


バッテリ残量が10%を切りました、とiPhoneが告げた。いつのまにか僕のエントリは"注目記事" に出てこなくなり、小室淑恵のワーク・ライフバランス記事と、かまぼこに関する謎の論争に入れ替わっていた。ブックマーク数はぱたり、と増えなくなり、僕のエントリ話題にする者はどこにもいなくなった。

クリスマス・イブが終わった。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん