ただ単に自分の恐怖心や不安、めんどくさいってだけで行動に移せないだけなのに、その行動できない言い訳を何かに責任転嫁して語る思考回路ってありますよね。
自分が個人的に気に入らないというだけの存在を、社会共通の敵、社会悪として容赦無くバッシングできるように頭の中で都合良く改悪設定して、自分が行動できないのはこいつらのせいだ、と容赦無く罵って自分を正当化する。自分の行動に責任を取りたくない、できることなら自分の行動は全て他人からの指示で動かされたい、だけどその指示内容が間違ってたら安全な位置で文句言いたい。
肝心のその敵については、本人の人間性や裏側の事情などあまりよく知らないような相手であるにもかかわらず、勝手に怒りの標的として都合の良いキャラクター設定に仕立て上げる。
「人間性や倫理観も平気で踏みにじれるような独りよがりで自分勝手な奴だろ」
「この思考回路は俺には無い。俺とは違う人種であって、生きる世界、見てる世界が違う」
「こいつらのおかげで俺は多大な被害をこうむっている。こいつらを何とかしなければ俺は行動に移せない」
こういう発想に陥ってしまうと自分の恐怖心の制御や、行動に移すために前知識を仕込む事、行動して学びに行こうという思考が消し去る。思考停止に陥る。
根本的なところにあるのはやっぱり、自分のやりたいことを自己責任で行動に移す、ということに対するハードルが高くて不安感が強いことにある。なので、自発的な行動に不安を感じやすい人間ほど仮想敵が多い。まあ社会で生きる以上、大なり小なり誰でもそういう部分はあるんですが。
自分としても、自分の不完全さを後悔してうつ病に陥るよりは、誰かの責任にすり替えて怒りのパワーにシフトチェンジしたほうがとりあえず生きやすくなるとは思う。