うなぎが好きだ。
うなぎは食欲とは違う、別な欲な気がしてならない。
空腹は最高のスパイスというけれども、うなぎの場合、満腹の時でも我を忘れて食ってしまう。
性欲に負けて風俗に行くのと似てる。
一定期間食べないでいると、女体に触らないでいると、あるときどうしても我慢できなくなる。
風俗と違うのは、その欲求の強烈さ。
風俗はかなり我慢できるが、うなぎの場合、着の身着のままで車を飛ばすことになる。
それから、事後のこと。
風俗の場合は射精後に急激に醒めるが、うなぎは食後数時間は幸福感で満たされる。
とにかくとして、うなぎを勧めるというためにエントリーを書き起こしたわけではないので、その美味しさについては語らないこととする。(勧めたいどころか、うなぎが嫌いな人は無理して食べないでもらいたい)
実際、ヤバいね。
えらく値上がりしてるし、それもそのはず、絶滅危惧種だっていうじゃないか。
ところで、イワシだってサバだって、将来的には危ないものだという。
もちろん、ウナギのようにカウントダウンの段階ではないにせよ、2050年には全ての漁獲資源がなくなるという。
石油みたいになくなる詐欺だと思っていたが、さかなクンが言うには、それに正面から反論する学者がいないらしく、母なる海の恵みは無限というのは間違いのようだ。
牛や豚、鶏のように、完全に人の手で育てることが出来るものしか、食べてはいけないのかもしれない。
実際、魚は無尽蔵かと思って捕ってるような気がしてならない。
養殖魚のエサが魚粉、家畜のエサにも魚粉、畑の肥料にニシンを使っていたころから進歩してないように思う。
この世に、野生の牛は残っていない。
ウシは、オーロックスと呼ばれる動物から家畜化されたと言われている。
それはそれは強い生き物だったと言われる。
大型にして獰猛で機敏、雄は1トンを超える体重でイノシシよりも素早く、鋭い角、分厚い骨。
おそらく、現在の牛同様に、全生物中で最強の内臓機能を誇り、痩せた土地、寒冷地で生きられたのだろう。
人類が本気で食糧にしようとした種は、例外なく滅ぶ。
豚として家畜化しないで、野生のイノシシを食べていたら、イノシシはこの世から消えていたはずだ。
鶏として家畜化しないで、野生のキジを食べていたら、キジはこの世から消えていたはずだ。
海の恵みは、有限だって気づいたほうがいいと思うのだ。
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