2013-05-01

地方の死

この連休帰省だった。同級生葬式に出た。

彼は酒と煙草パチンコセックスジャスコ家族を愛し、そのために死んだ。脳溢血だった。享年35歳。自分死ぬなのだな、と今更ながらに思い知った。

彼はスーパー鮮魚担当毎日朝3時から夕方3時まで働き、その後6時まで酒を飲む。「ただで腹いっぱいだ」とスーパーづとめを楽しんでいた。鮮魚の仕入れから店に出すまですべてをこなしていた。

体重は120キロを超えていた。「まだメタボリック診断の歳じゃない」と笑っていたのを思い出す。その歳まで生きなかったじゃんかよ……。

ひいて自分省みる大学進学と同時に上京し、院を出てSI屋に入った。救われない上司と救ってくれる同僚、どうしようもない営業と客に囲まれて、毎日毎日限界だ。今日も22時まで働いた。連休中は終電じゃないから早いと思えるくらいに毒された毎日を過ごしている。体重は平均をはるかに下回る。もう一日一食、昼だけだ。一人で昼を食べるのももう10年だ。働く前からこれは変わらないけどさ。彼とは違った病気死ぬのだろう、と今回のことでぼんやり思った。誰が僕の死体を見つけてくれるのだろう。彼は仕事中に倒れたようだ。大勢の中で死ぬのなら働いている途中に限る。不謹慎ながらそう思った。自宅で死ぬなんて、誰が見つけてくれるのだろう。

だきまくらを買う勇気はないけれど、もし、「ただいま」に反応して「おかえり」と言ってくれる人形が出たら買いそうだ。

今日も誰もいない部屋に「ただいま」。

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