親父が死んでから体調がすこぶる良い。良い、というか死んだ親父から何かを継承したのでは無いかというくらいにボアアップしている感がある。さすがに不謹慎だと怒られそうなので他人には言えないのだけど、これは一般的な話なのだろうか。自分が誰にも言えない心境にある以上同様の価値観から公表出来ない事案が相当数あるのではないかと推測する。というかそうであって欲しい。俺は唯物論者なのでいわゆるオカルティックな話題は好んで話さないが、こればかりは実体験として知覚できないなんらかの影響を親父の死から受けていると認めざるをえない。
体力とかそういう物理的なエネルギーではなく、人間の生命力というかなんというか、1機増えて同時に操作しているかのようなテンションがある。洋服を同時に二人で着ているかのような肉体と精神のミスマッチ感。ただひとつの問題としては、俺が今の俺の好調を御しきれていないという点だ。御すというか昇華できていない。真っ黒な排気ガスが出続けているだけ。今のテンションにうまく乗れていない。幸い明日は休みだし出かける予定もないし、瞑想でもしてみようか。するわけないか。
俺は両親とうまくやれなくて親父が死ぬ手前でその事実を知りながらに何もせず会いもせずただ死ぬのを遠くから待っているだけだったけど、それでもこれほど大きく変化を感じているのだから、そうでない人はもっと大きな何かを感じるのではないか、これを親父が死ぬ前から知っていたらもっと近づこうとしただろうか。いや、正直親父から何かを受け継いだのだと実感できてしまうことが若干気持ち悪い。取れないぬめりのような不快感がある。きっとそれがあるから素直に受け入れて今のテンションに乗っかったりできないんだろうなと思う。誰にも言えないけど書き記しておきたいと感じたので匿名で書けるここに書いて済ます事にした。