2011-12-20

弟も自分も「子供は作らないほうがいい」と思っていた話

長く離れて暮らしている弟から、「自分は注意欠陥障害で、薬を処方してもらうことになった」という電話がありまして。

兄の自分としては、はあ、でもお前俺よりはずいぶん落ち着きがある子だったよと言いたかった。

授業参観の日に頭を振ったり椅子をガッタンガッタンと揺らしたり、立ち上がったり、授業時間ほとんどの間そんなことをしていた自分をみて、母はえらく恥ずかしかったそうだ。

話を聞いてない疑惑担任が変わるたびに持ち上がったが、成績自体は悪くなく、聞けばちゃんと答えるので、そのたびに疑惑は晴れていた。

今でも数年に一度は財布をなくすし、ヘルメットを被り忘れてバイクに跨るし、ケータイ電話圧力鍋にかけてしまったことがある。

弟はどちらかといえば、一点に集中して他が見えないようなところがあった。

いまでも左右を確認せずに道に飛び出そうとする。

その手の病気というのは健常と異常の差は明確じゃなくて、治療の開始は日常に支障が出るかどうかというラインで決まるだろうから、薬を飲むことに関しては口はだすまい。

はいままでなんとかなってきたし、これまでも、これからも、ペーパーテストと、技能で居場所を勝ち取っていけばいい。

それはいいんだけどね、

「これは遺伝的な問題だから、一生子供は作らない。兄ちゃんもそうしたほうがいい」

というような旨のことを言われたのです。

俺は、自分自身が発達障害だとか精神病だとかは思っていないが、「子供は作らないほうがいい」ということは薄々感じていた。

なんとなく、なにか欠けてるような気がするのだ。

配慮や空気を読むということが。

相手がどうしたら気持ちいい気分になれるか、全員の幸福量を底上げするにはどうしたらよいか、そんなことを考えてばかりだが、嫌われてばかりだし、嫌われていたことを何年も後に第三者から聞かされるくらいに、表情が読めない。

まだ結婚もしていないし、年齢=彼女いない歴から悩む以前の問題だ。(弟にはちゃんと恋人がいるし、今の彼女が初めてはない)

とにかく、弟が自分と同じ事を考えていたということにびっくりした。

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