はてなキーワード: 鬼隠し編とは
ということをずっと考えてたけど、ネット上では同様の意見が全く見当たらないので書いてみる。
当然ネタバレはするのでご注意。
オリジナルのひぐらしでは、殺人を犯す側に転落しても踏み止まっても、登場人物のパーソナリティ自体は一貫していた気がするんですよ。
こいつは残忍な殺人鬼だけど、同時に愛すべき人間である、みたいな。
うじ湧き病の特効薬を寄越せと叫んでレナを撲殺し、梨花ちゃんの脳を啜る圭一に愛すべき人間の要素あるか?
同時に、オリジナルにあったテーマを否定しているのも気になる点。
鬼隠し編は「自分を信じてと言ってくれたレナをあんな形で疑ってはいけなかった」というのがテーマになっていると思うけど、新ひぐらし見ると、そんな信頼にはレナは値しないし。
村のためと言って梨花ちゃんをボコボコにして沼に沈めることも厭わない喜一郎は正しく、目明し編の詩音が考えた悟史くんの仇じゃないの?
ひぐらし既修者の意表を突くことにばっかり気を取られているように見えてならないけど、正直ひぐらし既修者の立場では、何があっても驚かないんですよね。
登場人物の見ている視点とは違う裏の世界で何が起きているのか、そこに納得行く辻褄はあるのか知りたいだけで、惨劇が起きること自体にはピクリとも驚かない。
しかし主人公サイドのパーソナリティがここまで崩壊してしまうと、もうどんな真相があったとしてもキャラクターへの愛情と信頼感は取り戻せないんじゃと思ってしまう。
と言って納得行く真相があったらすごいけど、ひぐらし本編レベルのどんでん返しじゃ失われた信頼は取り戻せないぞ。
今回は解決すべき真相の方にメタ世界(ループとか、うみねこの魔女設定とか?)が絡んでくるのかもしれないけど、それは自分はノーサンキューだなあ。
と昨晩食卓の席で母が突然言った。うちの市の図書館は予約すると、蔵書にない本は買ってくれる。だから正しく言うと、「図書館に買わせちゃった」なわけなんだけども。
「あれ、殺人が始まるまでが長いよ」、と私は言った。私は最初のぐだぐだでゲーム版は挫折し、こまごま漫画版を借りたりネットで調べたりして満足した人間なので偉そうなことを言えないのだが。
「小説だったら飛ばせばいいもの」
「そっかー。ちゃんと最初から予約した?鬼隠し編とか言うのが一番最初だったと思うけど」
「何か上下巻だった気がする。多分大丈夫」
「私も読みたいから、借りれたら教えて。しかし、何でまたひぐらし?」
「だってあんたが一冊だけ買ってた漫画が面白かったから」
「そ、そっか…」
…
というわけで、母はその内ひぐらしのなく頃にを読むようだ。ミステリ大好き人間の母がひぐらしに何を期待しているのか分りすぎるくらい分る私は、「期待はずれでも怒るなよー」と思っている。でも西澤保彦とかもわりと好きな人間なので、以外にはまるかもしれんなーとも思ってる。
ちなみに母は年明けで49歳である。若いというべきか、子供っぽいというべきか。