2019-12-26

増田へお別れのお手紙

社内ニート生活数ヵ月、ついに配属の知らせが入った。

年明けから配属らしい。この虚無のような生活も年内限りとなる。

ニート生活中もいろいろ資格を取ったり勉強したりは一応ちゃんとしていたが、

常にそれと言うほどモチベーションは上がらず、合間にどうしてもネットサーフィンをしていた。

その中の一つが増田である

それまでも増田に書き込む事はあったが、数ヵ月に1回ぐらいだ。

何かどうしても吐き出したいが、SNS等非匿名で喋るのは何か気が引けるような事を書き残して去るという事だけだった。

いつまでもその動向を見守っていたり、トラバブコメを見返す事もなかった。

所謂SNSの「タイムライン」に当たるような増田トップページを眺めた事もなかった。

まりの暇さに、俺は増田トップページを眺めるようになった。

他人エントリーを見る事を覚えた。

次にトラバを付ける事を覚え、レスバする事も覚えた。

「横だけど」と個体性を主張する文化も覚え、それを逆手に個体人物関係をわざと偽る奴がいる事を知った。

敢えて自演したり馬鹿を演じて話を盛り上げようとする奴がいる事も分かってきた。

ほんの1ヵ月ぐらいの間だっただろうか。だんだん増田の事が分かってきた。

匿名であるSNSIDつきで実質半匿名ぐらいである5ちゃんの事も知っている。

増田面白さは個体識別されない事だ。

AさんとBさんが話しているように見えて、実は途中からAさんがCさんに変わっている事がある。

元増田意見に立てついて支離滅裂に暴れているDさんが、実は元増田本人という可能性がある。

5ちゃんIDがあり、IDなしや新規IDというものを見ながら個体識別できる。が、増田は完全にできない。

増田面白い。戦略の組み立て方が自在だ。言っちゃなんだがゲームのようだった。

その上内容はノンジャンルだ。頻出な話題はあるが、基本は何でもよい。

興味深い体験談や、釣りかもしれないが文学的面白文章が沢山あった。

来月頭に配属になる。配属先ではこのように、会社から増田をするような事はなくなるだろう。

そして今日仕事納めだ。今日最後だ。

増田を見る事を辞める訳では無いだろうが、常駐的な事はできない。また以前のように数ヵ月に一回吐き出しに来るだけになるだろう。

日常に戻るだけとはいえ、少し寂しい気持ちになっている。

ありがとう増田良いお年を

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん