2014-10-08

社会に出たらいいオッサンばかりだった

父がダメなオッサンだった。別に酒を飲んで暴れたりDVをするわけじゃない。だいたい普通のどこにでもいるお父さんだ。そう思っていた。

ただ、年齢を経るにつれてだんだんとわかってきたのは、

 他所のお父さんはこんなに癇癪もちじゃないらしい。

 ファミレスで店員の態度が悪いだけで大声で怒鳴りつけることはないらしい。

 TVバラエティ番組が気に食わないからと言って、母が泣くまで怒鳴りつけるようなことはしないらしい。

 普通他所のお父さんは、子供や妻に対して人格否定するような言葉を投げつけないらしい。

考えてみれば当然のことかもしれない。


そういう家で育ったからだと仮説を立てているが、学生の時分、私はオッサンが苦手だった。オッサンは理不尽で、癇癪持ちで、無愛想な、決してわかりあえない生き物だと思っていた。

そういう状態でオッサンばっかりの会社就職たから、最初はしなくてもいい気苦労で倒れそうだった。それが働いてしばらくすると、オッサンという生き物はだいたいそこそこいい人が多いらしいということが分かった(中には本当に人格破綻している人もいるが)。


まず、普通のオッサンは理由なく怒ったりすることはあまりない。怒りには理由があり、それを教えてくれる。

礼を尽くしてがんばれば認めてくれる。無愛想だがコミュニケーションを図ってくれる。

仕事サポートもしてくれる。ジェネレーションギャップ存在理解したうえで、歩み寄ろうとしてくれる。暴言は吐かない。

と同時に父のことを、家庭も満足に築けない、頭の悪い、しょぼくれたダメなオッサンとしか思えなくなった。なんとなく、解放された気がした。

会社尊敬できるオッサンも、家庭ではこんな風なのだろうか?あまりそうは思えないけど。


私が就職を機に家を出た頃、弟が鬱になった。

それを受けて父は、「高校が悪い。あんなとこに入れるべきじゃなかった。」「俺のミスだ。俺がどうにかしてこの家を正常な状態にしてやる」とのたもうた。

最近はまた、弟の大学の成績が悪いと言って怒っているらしい。勝手にしてほしいが、付き合わされる弟はかわいそうだ。



最近の一つの後悔は、もっと学生とき怖がらずににオッサンと話せばよかったということだ。

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