2012-12-05

http://anond.hatelabo.jp/20121204113745

結局「蓋然性が高い」という思い込みで今の金利ギャップは不明だけど、2年前の統計しか用意してないけど、「今の金利は高い」というあなたの主張が始まりなのですが。

前回も少し引っかかったのですが『「今の金利は高い」というあなたの主張』というようなことを一体どこで私はしたのでしょうか?

日本のようにデフレ期待がある時には実質金利が高どまる、ということしか言っていないと思うのですが。

何もたった今だけの金利がどうといった話ではありません。(今が緩和不足ということには賛成ですが、それについては下を見て下さい。)

均衡実質金利経済状況に応じて変動します。そして現在日本では低下した時には-2%といった値を取り得るようになった。となると、デフレ期待があったり期待インフレ率が非常に低い場合には、

緩和すべき局面での引き締めが不可避になる。そうすると実質金利は高どまりします。それを回避するには2~3%のインフレ期待を作り出す必要がある、そういう主張です。

金利ギャップが負(推定)なのに、金利が高止まりと強弁し続けるのは一般的ではないと思いますが続けますか?

いえ、強弁ではなく一般的なことです。あなた引用した記事でさえ、まさに『適正な金利水準はマイナス2%前後まで上昇していたと分析。実際の金利は依然、適正値より高い』という言葉があった点を思い出して下さい。

これは名目金利、そして実質金利が高どまりしているということそのものです。あるいは『09年の経済環境における金利は、マイナス5%が適正だった』とも。

これらの時期も金利ギャップだけで言うなら負です。

2012年米国の均衡実質金利はまだわからないので文句をつけられる余地はありますが(均衡実質金利が-2%まで落ちているとはとても考えにくいですが)2009年ならチェックできます

緩和ではあるけれども、本来するべき緩和には足りておらず金利が高どまりしているという状況です。

米国場合は緩和ではあるけれども、本来するべき緩和には足りていないというだけであるので時間がかかればいずれ適正な状態に向かいますが、

日本のようにデフレ期待があったり期待インフレ率が低い場合には緩和すべき局面で引き締めしかできないことになります。こちらは時間をかけても適正な状態に向かう保証すらありません。

期待インフレ率を3%に出来ていれば、均衡実質金利が-2%~1%にまで振幅していてもゼロ金利を続けることによってずっと緩和を維持できますが、

デフレ継続してデフレ期待がある場合には不可能です。本来ずっと緩和をすべき環境であっても、デフレでは引き締めをせざるを得ない局面が出てきて金利は高どまりします。

金融政策は『今だけ』『この四半期だけ』緩和であればそれでいいというものではなく、しか金利ギャップが負ならそれで十分というものでもありません。

これが上で書いた、日本はいま仮に金利ギャップが多少の負値であっても、緩和不足であると考える理由です。

(2010年失業率より現在失業率が低い事から推定すると、自然利子率が上がっていてもおかしくないと思うが、よくわからんな)

自然利子率に失業率はあまり関係ありません。

まり日本バブル生成期にインタゲを4%に設定していたら「まだまだ緩和だよね」とバブルを促していたという事です。

それまでの(暗黙の)インフレ目標が2%であったのに、バブル生成のさなかに4%に設定を変更していればその可能性もあるでしょう。

しかし、もっと以前から4%に設定したままであれば少なくともバブルを促していた可能性はなく、過去インフレ株価から推測される関係からバブル抑制的に働いた可能性が指摘されています

そして今は「まだまだ緩和だよね」という余地を作るためにも高めのインフレ目標を取るに相応しい時期です。過去インフレ株価から推測される関係継続するなら、それは将来のバブル抑制します。

インフレ率が低い→緩和の余地がたくさん

という事では。インタゲを幾つに設定しようが。

それは緩和の糊代に関する間違った考えであるhttp://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/yasashii4/04.html に書いてあるのですが、

私には渡辺氏以上に分かりやすく説明する力はありませんので、あのような分かりやすい書き方で理解できないとなると私の領分を超えます

  • 気がするperfectspellことレフです。 . 均衡実質金利 - 実質金利 = 金利ギャップが 高止まりしている主張かと思いますが、今の金利ギャップは幾つなのでしょうか。 <img src="http://f.hatena.ne.j...

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      • レスども。 今年は2010年ではなく2012年なので、自然利子率が2010年のまま 0%だと仮定しても(↓) http://f.hatena.ne.jp/perfectspell/20121203201658 2012年の今は名目金利0.1%・期待インフレ率0.6%(目分量)で...

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              • う~ん。混乱してきたかな。 . . 前回も少し引っかかったのですが『「今の金利は高い」というあなたの主張』というようなことを一体どこで私はしたのでしょうか? http://anond.hatelabo.j...

                • つまり現在は金余りではなく金足らずの時代であり、それが続くと予想されるからこそ企業や家計は必死に現金や換金性の高い預金・国債などの資産を溜め込もうとしている。 なるほ...

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            • を混同してるだろこいつ http://anond.hatelabo.jp/20121204113745 実質金利=自然利子率 → 中立 実質金利>自然利子率 → 引締 実質金利<自然利子率 → 緩和 実質金利=テイラールール - ...

          • 結局「蓋然性が高い」という思い込みで今の金利ギャップは不明だけど、2年前の統計しか用意してないけど、「今の金利は高い」というあなたの主張が始まりなのですが。 前回も少...

        • 引用先の画像に2012年はないようだけどどうやって目分量で見たの?

        • 消費税の負担は需要の価格弾力性に応じて消費者と企業で分け合う。 消費税増税で消費者物価の予想インフレ率が上がっている時には、 企業の税抜きでの売上単価の予想インフレ率は...

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