ぜいたくな悩みをぶちまける。
「なぁ、●●との仲はどうなってんだよ。」だとか
「△△ちゃんと付き合ってるんでしょ~?どんな感じ?」だとか
「□□とどこでヤった(!?)」だとか
在りもしないでっちあげがことごとく耳に入り込む。
どうやら自分とたまたま通学路が一緒という理由で、1学年下の子と2人きりで登校してきたことが、事もあろうか今時期の学生がかぶりつく話題に変換されて広まったらしい。
自分は●●さん方には迷惑をかけたくは無い気持ちが強いため「何言ってんだよ!何にもねーよww」と突っ返してはいる。
内心「こんな勘違いされるのも悪くねぇ・・。」とか思っているクセに。童貞め。
とはいえこんな見え透いた男の欲とは裏腹にに、どこか物寂しいと言うか、メランコリーな気分に陥ることが多くなった。
それはやはり「所詮は勘違い。勝手な思い込み。」という事実が心にのしかかってくるからである。
自分は今まで、リア充と言えるかどうかは分からないが同姓、異性とも平穏で楽しい生活を送ってきた。
この時点でもう贅沢な話である。
それなのに何故だ?
満たされているはずなのにこんなにも虚無感が押し寄せてくるのは何故?
チャンスは人並みにあるのに?他の人から見ればそう見えるだろう。
このむなしさ。自分が求めているのはフラグやシチュエーションなんかじゃない。
「恋」だ。
今まで感じなかった事がむなしくて悲しくてしょうがない。
ある人は羨ましがるだろう。
「なぜお前が・・・。」
ある人は蔑むだろう。
自分にとってここまで贅沢で恵まれた悩みは無いと思う。
ただ本当に苦しい。
愛されるより愛したい。
ただこれだけでいい。
ただむなしい。
恋に落ちる努力ができないことがむなしい。