2011-07-10

ゆとり」はビジネスシーンで「使えない」のか?

http://anond.hatelabo.jp/20110710020804

だいたいゆとり世代って何なのだ。別にゆとり世代という特別な性質がある訳じゃなく「近頃の若いもんは」の現代的用法だ。昔は「新人類」という言い方もあった。

そもそも昭和時代には「学校勉強なんかできても仕事の出来には関係ない」と言われていた。だからたとえゆとり教育が量的に不足する物だったとしても、使える・使えないに直結するはずはない。

百歩譲ってゆとり教育が色々な意味で十分なものでなかったとしても、問題はゆとり世代側だけにあるのではなく、上司や先輩にもある。

上司・先輩にあたる30代後半〜40代は量的に潤沢な昭和20年代中盤〜30年代生まれのの先輩や上司から色々と指導を受けることが出来それを自分の物とすることが出来た(悪いところも含めて)。

一方30代後半〜40代は自分たちが上司・先輩世代になる過程で、日本少子化が進みそもそも部下・後輩世代が少なくなり、部下・後輩指導を実践するチャンスを失った。

さらに悪いことに産業構造技術の変化・革新で、自分たちが受け継いできた物が一気に陳腐化した。

人口減少と技術革新を所与の条件として業務プロセスを改訂しなければならないのに、多くの企業では旧態依然とした仕組みを崩そうとしなかった。いや、できなかった。再構築しようにも、対応する力などないのだ。50代の人なら逃げ切りを考えるだろうし、40代の人は自分仕事をしなければならないので部下指導などやってられない。30代は非正規が多く死にかけている。要するに部下・後輩に対する指導力は消滅した。

ゆとり世代の人はそれより上の世代の人と比べて能力が劣ることはない。経験がないだけだ。ゆとり世代に対する揶揄はいわば経験がないことについて責められているようなものだ。

そして、これは誰かのせいではないのだが、若い世代の人が成長するまで待つ時間的余裕が圧倒的に少ない。

しか経験がないことは有利でもある。今、日本は、過去経験したことのない時代に突入している。経験という先入観に従っていては、為すべきことを見誤る可能性がある。

もちろん旧世代の持っている経験が全く役に立たない訳ではない。そういうのは上手く聞き出して利用してやることだ。

私は40代の社会人としてゆとり世代の方を適切に指導できなくて申し訳なく思っている(もっとも、指導する能力も不足しているのだが)。

ゆとり世代の方は決して腐らず、学び続けてほしい。

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