はてなキーワード: ハニ族とは
鉱山を目指し、町から山奥へ車を走らせた。曲がりくねった道を約1時間。住民だと言う男性9人が5メートルほどの木の棒を横にわたして道をふさいでいた。
ウイルス「RaTG13」が見つかった中国雲南省・通関の鉱山付近で道路をふさぐ人たち
1人が言った。「ここからは、市の身分証がないと進ませない」。外国メディアの鉱山取材を嫌う当局の意向かと思ったが、「新型コロナの防疫対策だ。部外者が集落に入らないようにしている」のだという。
鉱山を巡っては12年、坑道でコウモリのふんを清掃した作業員が重症肺炎を相次いで発症し、死者も出たことが、同研究所が昨年11月に英科学誌ネイチャー(電子版)に発表した報告でわかっている。
鉱山はすでに閉鎖されているが、周辺の住民にとっては今も、過去の話ではない。
少数民族ハニ族のお年寄りは「死の鉱山だとみんな知っている。近寄る人はいない」と言葉少な。ある女性(60)は、コウモリという言葉を出しただけでおびえた表情になり、「あんな所、だれが行くものか」とつぶやいた。