2024-11-19

毎日繰り広げられる妻との逆ナワバリバトル

ゴミ放置されている

ダイニングテーブルの上の、なんてことのない紙ゴミ

不衛生なわけでもない

ざっとまとめてゴミ箱に捨てても、ただの十秒もかからないだろう

だがおれは捨てない

先ほどからトイレに行ったり水分を取ったり、すれ違うたびに気になるが

おれはこれを捨ててはいけない

なぜならこれは妻の出した紙ゴミであるし、

ダイニングテーブルの片付けは妻の仕事から

家事領分はきっちりわけられている

しろおれの方が多いくらいだ

仕事の過多や年収の傾斜などは考慮していない

ただ二人で暮らすなら二人で家事を分担する

あたりまえのことだ

なぜおれの方が多くなったかって?

おれがこの紙ゴミを捨てるとしよう

最初は妻もすごく感謝するのだ

仕事で疲れていた、気づかなかった、他の家事時間がなかった

おれのし些細なことにとても感謝するのだ

しかし、次にやってもその感謝はいくぶんか少なくなっている

それはべつにいい、おれは感謝されたくてやってるわけではない

だが、しばらくしておれがこの紙ゴミ放置すると

妻はおれに対して怒り出すのだ

なんで捨ててくれないのか

こっちは手が離せなかったので捨ててくれてもいいだろう

最初は耳を疑うところだった

だがもう慣れたことだ

おれが最初に紙ゴミを捨てたから悪かったのだ

ゴミをおれが捨てるという選択肢提示してしまったばかりに

おれの家事は一つ増えるのだ

排水口の掃除も、ペットトカゲモドキの世話も、脱衣所の床掃きも、

おれが自発的自分のものにしてしまった家事なのだ

からおれはこの紙ゴミを決して捨てない

そして妻に紙ゴミを捨てろというとやはり怒るので

おれは妻が自発的にその紙ゴミを捨てるまでただただ待つしかないのだ

おれが捨てなかった紙ゴミは夜になってもまだそこにいる

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん