ダンジョン飯のアニメは原作を忠実にアニメ化している類の作品だ、こういった作品は原作を知っているとストーリーは既知のものだし、視聴中に原作コマとの比較が脳内でちらつき、24分の尺のためにあそこは削ったなとか駆け足になったななどの評論家みたいな見方になってしまってどうも良くない、頭の中で常に作品を原作からの引き算で見てしまっている、原作を知らなければもっと純粋に楽しめただろう。
一期を通して原作を知ってた方が楽しめたのは11話のレッドドラゴン戦だ。
ライオスたちがレッドドラゴンを引き付けてマルシルが魔法で渡り廊下を落とすシーン、アニメだとマルシルは渡り廊下の屋根の上で直接爆破の魔法陣を発動させているが、原作だと隣の建物の屋根の上から導火線の魔法陣を発動して、それを伝って爆破の魔法陣を発動させている。
なぜこうしたか?の理由はすぐに分かる、ライオスが鍋に乗りマルシルの爆破の魔法陣の爆発力を利用してレッドドラゴンに飛び移るシーンで導火線の魔法陣が伝っていく部分を描写しているが、わりとゆっくり目の伝わり方をしている、このシーンを見た時に
「そうか、導火線経由だと爆破までにタイムラグがある。マルシルは少しでも確実性を上げるために渡り廊下用の爆破の魔法陣を直接発動させる用に改変したのか」
とアニメ化により生まれた弊害を上手いことマルシルが渡り廊下を落とす事への意気込みが感じられるようにアレンジにしたなあ、と感心した。
ダンジョン飯は間違いなくトリガーが原作をとても大切にし、熱意を持って作られている。
だけど忠実過ぎるがゆえに11話のような原作を知っているからこそ楽しめるシーンというのは今後もあるとは限らない、なので原作未読の方たちは二期も原作を未読のままで見た方が楽しめると思います。
絵がキモかったから3話で見るのやめたわ