生まれてこの方不景気で食うに困るほどではなかったけどろくに贅沢もせず生きてきた。
生活必需品は常に店頭で1番安い1番グレードの低いものを買うのが当たり前の35年間。
それがひょんなことから職を変えることになって収入が急にめちゃくちゃ増えた。
給料明細見てびっくりした。ギリギリの生活にもかなり余裕ができてきた。
外食の値段を気にしなくなったり、毎日ささやかな晩酌ができるようになったり、親に美味しいものを買って送ることもできた。
ここ15年ほぼ毎日同じメニューだった食パンとコーヒーの朝ごはん。
ふと、たまにはパン屋でちょっといいパンを買っていつもと違う朝ごはんにしてみようかなと思った。
いいなと思った。
ずっとそういうささやかな生活の充実を求めてたのかもしれないけど、それに気づくことも出来なかった。
今思うといつも足元がソワソワしてて「生きる」をこなしてる感覚があった。
死ぬほど辛くはないけど、長生きしたいほどの充実もない毎日がなんだか素晴らしいものになってきた感覚がある。
仕事も楽じゃないけど頑張ろうと思えるし、他人に優しくもできるようになってきた。
多分世間の人みんながちょっと余裕ある暮らしをできるようになったら色んな社会問題が解決するんじゃないかな…
そういう世の中になるといいのにな。
なんだ?人材会社の回し者?
人間は「今日より明日はきっとよくなる」と言う風に思えれば、希望を持ってやっていけるんだそうな。 その差がものすごくわずかでもかまわなくて、むしろ莫大な上昇がドカンとある...