2023-07-05

ひいてないのにひき逃げ

ニュースとか見ていると「『車で接触して逃げた』だけであって『ひいて』はいないだろ」って事件が「ひき逃げ」と表現されているのが謎。

轢くってのはタイヤで人体を踏みつけたときに使うものではないのか?

というわけで『ひき逃げ』の意味辞書で調べてみました!

ひき‐にげ【×轢き逃げ】 の解説

[名](スル)自動車などで、人をひいてそのまま逃げること。

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E8%BD%A2%E3%81%8D%E9%80%83%E3%81%92/#jn-183840

要は「人をひいて逃げること」。そのまんまである

ではそもそも「ひく」とは何なのか辞書で調べてみよう。

ひ・く【引く/×曳く/×牽く】 の解説

1 物の端を持って手近の所に寄らせる。手前に引き寄せる。

2 引き寄せ操って目ざす所に伴う。

3 線状に伸ばし延べる。

4 出ているものを近づけ寄せる。

5 (「退く」とも書く)出ているもの遠くへ去る。しりぞく。

6 強く押し当てたものでこする。

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%BC%95%E3%81%8F/#jn-183987

この中で意味的に「車で接触した」に使えそうなのは6だろう。

しかし6には以下の通りさら小見出しが立てられていている(上記引用では小見出しまで引用すると見にくいので省いている)。

㋐(ふつう「挽く」と書く)のこぎりや鉋 (かんな) で切ったり削ったりする。「のこを―・く」「ろくろで―・く」

㋑(ふつう「碾く」と書く)ひき臼 (うす) を回して穀類をすり砕く。「豆を―・く」

㋒(ふつう「轢く」と書く)車輪が人や動物を押しつけて通る。「自動車に―・かれる」

困った。この中に「車で接触した」に使えそうな項目がない。

㋒が目につくがこれは「車輪が」とある通り、やはりタイヤで人体を踏みつけたときに使うものであって車体本体が人に接触しただけのときに使うものではないだろう。

もっというとひき逃げ漢字で書くと「轢き逃げ」だからひき逃げの「ひく」が意味するところはこの中では6の㋒しか考えられない。

が、その唯一の可能である6の㋒がどう見ても「車で接触した」に使えるものではないので、「車で接触して逃げた」事件を「ひき逃げ」と表現する妥当性が少なくとも辞書的には全く見当たらない。

いかがでしたか

なぜ車で接触して逃げただけの事件を「ひき逃げ」と表現するのかわかりませんでした!

ご存じの方がいらっしゃいましたら情報をお待ちしています

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