数ヶ月前だっただろうか、たまたま読んでいた雑誌で映画の広告を見つけた。
シベリア抑留をテーマにした映画で「ラーゲリより愛を込めて」というタイトルらしい。
主演は二宮和也で、広告には彼の演じる抑留されているであろう男性が大々的に映っていた。
髭の伸び具合を見ると、確かにあまり手入れされていないような印象が見受けられた。
視線を髭から上に向けると、ポスターに漂う雰囲気とは異なる色味を感じた。
抑留されている人間らしからぬ、いや、抑留されておらずともこの白さを持って人間は滅多におるまい。
歯並びも綺麗である。日本人は歯並びが汚いという話を聞いたことがあるが、そんな偏見はどこ吹く風な様相だ。
シベリアではホワイトニングと歯列矯正がサービスで提供されていたのだろうか。
今週公開ということで方方で宣伝されているこの作品だが、その度に私の中では無精髭と白く整った歯並びの対比が思い起こされ、戦争映画としての悲惨・悲哀を押し出した宣伝文句と噛み合わないその様をどうも滑稽で興醒めしたものに感じてしまうのだった。
ちなみに主演男優の妻役を演じるのは北川景子。 デビュー当時は銀歯だったが再改造を受けたことを公表している。 http://ifs.nog.cc/kitagawakeiko2006.hp.infoseek.co.jp/04.htm https://yabuisha-2.bbs.fc2.c...